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児童思春期の精神訪問看護とは?支援内容や利用事例を紹介

「看護師としてこの先どんなキャリアを歩むべきか迷っている」という方は、児童の精神訪問看護での勤務を検討してみてはいかがでしょうか。児童思春期のこころの問題に特化した訪問看護ステーションナンナルは、”子どもと家族のこころを、住み慣れた場所で支援する”児童の精神訪問看護を、東京都内を中心とした対象エリアで提供しています。

児童精神科の訪問看護とは

近年、メンタルケアを必要とする子どもは増加しています。令和5年度の文部科学省の調査によれば、不登校の状態にある小中学生の数は34万人を超え、11年連続で増加し過去最多となりました。さらに、発達障害の診断を受ける子どもの数も増加しています。こうした子どもたちには、発達段階に応じたアプローチが欠かせません。そうしたなかで、児童精神科の訪問看護の需要は高まっていると言えます。

精神的な問題や発達障害を抱える子どもとその家族を対象とした支援のひとつに、在宅ケアサービスである児童精神科の訪問看護があります。児童精神科の訪問看護では、専門性のある看護師や作業療法士が定期的に自宅を訪問し、一般的に次のようなサービスを提供します。

  • 生活上の困りごとの支援
  • 病気の悪化予防
  • 服薬支援
  • 社会参加に向けてのサポート
  • 家族への支援

精神訪問看護についてもっと知りたい方は、こちらをご覧ください。

ナンナルのメンバーが、「病院での治療」と「在宅での支援」の違いについて語っています。

参考リンク:令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果(PDF資料)

利用者さんの事例

ナンナルの利用者さんには、さまざまな年代・診断名の方がいます。

年代割合
小中学生63%
成人24%
高校生11%
幼児2%

診断名別の割合は以下の通りです。

診断名割合
自閉症スペクトラム症(ASD)37.9%
うつ・不安症29.6%
注意欠陥多動症(ADHD)・情緒障害17.5%

事例1

小学6年生のAちゃんはADHDの診断を受けており、母子家庭で母親と2人で暮らしていました。家庭内での約束事を守れないため母子間でのトラブルが多く、母親は疲れと孤独感から希死念慮を抱いていました。

訪問看護で設定した目標は、Aちゃんが困りごとも楽しいこともスタッフと共有でき、母子間のトラブルの対処法を身につけて穏やかに過ごせるようになること。本人の強みを見出し、意識的に褒める関わりを続けるうちに、感じたことの振り返りができるようになりました。

また、訪問を続けるうちに、母親のトラウマも家庭内トラブルの原因になっていることが明らかになりました。現在も、Aちゃんに対するソーシャルスキルトレーニングや生活・行動の振り返り、育てにくい子どもを育てる母親の思いの傾聴の双方を継続しています。

事例2

中学1年生のBくんは社交不安症で、発達障害の特性も見られます。友人とのトラブルをきっかけに不登校になりました。

訪問開始から2年が経過しても表面的な変化は見られませんでしたが、ケース会議で「他人と異なる時間感覚を持っている可能性がある」という意見が挙がりました。

そこで、Bくんの感覚を尊重し、好きなことを理解しようとする関わり方を継続していたところ、本人から「スタッフと一緒に図書館に行きたいから訪問を増やしてほしい」という希望が出ました。他人と一緒に楽しみや行動を共有したいと自発的に感じて表出できたことは、大きな変化と言えます。

事例3

中学1年生のCくんは自閉スペクトラム症、ADHD、学習障害と診断されており、小学2年生の頃から不登校が続いています。ADHDの姉が先に訪問看護を受けており、本人も小学5年生のときに訪問看護につながりました。

Cくんは自分の感情を言語化することが苦手なため、好きなオンラインゲームの話を中心に、一緒に楽しむことを軸にした介入を開始しました。家庭内トラブルもあったため、Cくんと母親の双方から気持ちを聞く関わりを続けてきました。

また、ささいなことでも褒める方針を母親と共有し、Cくんの頑張る気持ちを応援しました。その結果「友達がほしい」「中学校に行ってみたい」など、自分の気持ちを徐々に表出できるようになりました。

引用文献:『精神看護 第26巻 第5号』(2023年9月発行)

児童の精神訪問看護で働く看護師と作業療法士の思い

実際に児童の精神訪問看護で働く看護師や作業療法士は、どんな思いで訪問看護に従事し、どんな経験をしているのでしょうか。

小児救急看護認定看護師の塩見祐子は、病棟勤務時代に「子どもの支援が噛み合っていない」と感じたことをきっかけに精神訪問看護に転職したこと、現在は子どもたちとの柔軟な関わり方を学び、専門性を高めていることを語ってくれています。

内部リンク:病棟勤務時代に感じた「子どもの支援が噛み合わない」を訪問看護という立場でつないでいきたい

また、精神科認定看護師でナンナル所長の校條文(めんじょうあや)、ナンナル世田谷サテライト管理者で看護師の田村敦子も、ナンナルで提供してきた支援の内容や、子どもとの関わりの中で意識していることについて話してくれました。

内部リンク:新たに2拠点のサテライト開設へ。多様なキャリアの専門職が集結するナンナル

そのほか、児童が日常で必要となる動作や社会に適応する能力を維持・改善している作業療法士にも話を聞きました。

内部リンク:病院で「これしかできない」と感じていた子どもが、生活の場では「こんなにもできるんだ」と新たな可能性を発見しています。

よくある質問

ここでは、児童の精神訪問看護に関する「よくある質問」に回答しています(一部の回答は、ナンナルの場合に限ります)。

家庭への訪問頻度と1回あたりの訪問時間は?

主に1週間に1〜3回程度訪問し、看護計画に沿って支援します。1回の訪問は30〜40分です。

どんなスケジュールで訪問していますか?

日中9〜18時、最終訪問は17〜17時30分で訪問しています。1日の訪問数は多くて6件、平均4〜6件程度です。移動手段は、訪問地域が阿佐ヶ谷と世田谷の場合は社用の電動自転車、亀戸の場合は社用の軽自動車です。

児童の精神訪問看護師として働くのに必要な資格・免許は?

児童の精神訪問看護師として働くには、看護師免許が必須です。作業療法士として働く場合は、作業療法士の免許が求められます。なお、車で訪問する場合は運転免許が必要です。

小児科や精神科、訪問看護での勤務経験がありません。問題ないでしょうか?

ナンナルでは小児科や精神科、訪問看護での勤務経験がない方のご応募を受け付けています。まずはお気軽にお問い合わせください。もちろん、勤務経験がある方からのご応募も歓迎しています。

ブランクがあっても問題ないでしょうか?

ナンナルでは、ブランクがある方のご応募も受け付けています。ぜひご相談ください。

子育てしている看護師はいますか?

ナンナルでは現在、全体の約半数の看護師が子育て中です。年齢は就学前、中学、高校などさまざまで、お子さんの体調不良での欠勤にも柔軟な対応が可能です。

最初の研修やスキルアップの環境はありますか?

ナンナルには教育専門のスタッフがおり、スキルアップを手厚くサポートする環境が整っています。最初の1ヶ月は先輩スタッフの訪問に同行し、訪問に慣れる期間を設けているのでご安心ください。また、研修期間に感じたことを振り返る機会もあり、さらにスキルを高められます。その後も社内で月に1回の研修を行っているほか、個別のケースへの対応を検討するケース会議も毎週実施しています。

オンコール対応はありますか?

18時以降は電話を受け付けておらず、業務時間外の利用者さんからの電話はありません。なお、社内のコミュニケーションツールはLINE Works、カルテはiBowを使用しています。

ナンナルで働いてみませんか?

ナンナルでは、子どもたちと家族を支える仲間を募集しています。ご興味のある方は、ナンナルのカジュアル面談や見学をぜひ検討してみてください。

ナンナルでは、経験豊富な先輩看護師のサポートや充実した研修制度により、児童精神科や訪問看護が未経験でも安心してスタートできる環境が整っています。新しいキャリアにチャレンジしたい方は、ぜひナンナルの求人をチェックしてみてください。

すぐに転職できなくてもOKです。まずは30分程度のカジュアル面談(オンライン)ができるので、お気軽にご連絡いただき、ナンナルのことを知っていただければと思います。

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